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RPAとは?中小企業での導入メリットや自動化可能な業務を紹介

2020.11.13

人が行ってきた定型的な業務や反復的な業務をロボット(ソフトウェアロボット)やIT技術によって自動化して生産性を向上させるRPAは、デジタル化やDXの推進が加速するコロナ後の社会において、さらに期待や重要度が高まっています。

中小企業での導入も進みつつあるRPAですが、コストや導入の難易度の面から大企業と比較をすると全面的な導入には至っていないというのが現状です。

 

今回は中小企業の経営者や管理部門の担当者に、RPAの概要やメリット、そして導入時に活用可能な助成金・補助金について解説します。

RPAとは?

RPAの中小企業での導入メリットや自動化可能な業務を紹介しています。
RPAは「Robotic Process Automation/ロボティック・プロセス・オートメーション」の略で、主にデスクワークに代表されるホワイトカラーの定型業務をソフトウェアのロボットによってが自動化する取り組みや概念を指します。

 

また狭義の意味では「RPAツール」を指し、AI(人工知能)を用いた分析やディープラーニングなどは行わず、情報取得や入力作業、検証作業などの定型的な作業や反復的な作業の自動化や代行を担います。

 

中小企業のRPA導入はさほど進んでいない

業務効率化を進められるRPAですが、中小企業においては導入実績が十分ではないという実態があります。

先端技術の活用についてまとめた中小企業庁のデータをもとに解説します。

中小企業のRPA導入状況

中小企業のRPA導入率はAIやIoTと比べても低い水準です。

約4,000の中小企業から回答を得た中小企業庁の2018年版「中小企業白書」によると、RPAの認知率は59.3%、活用率は1%に留まっています。

なお、AI、ビッグデータ、IoT、RPAの「どれか1つでも活用している」という中小企業は、業種別に見ると情報通信業が最も高く約2割、次いで製造業が1割強を占めており、活用率の高い企業は、従業員数が多く、経営者の年齢が若い傾向にあることなども、同白書から分かります。

 

中小企業でRPAの導入が進まない理由

大企業に比べ中小企業でRPAの導入と活用が進んでいない背景としては、1つ目にはRPAの導入コスト、2つ目には継続的な運用を続けるための仕組みが整っていないことが挙げられます。

RPAの多くは導入コストと保守・運用にかかるコストが高額で、通常年間数十万円から数百万円のコストが発生します。

 

また、導入してすぐに活用できるとは限らず、RPAを自社向けにカスタマイズし、管理・運用を担当できる人材を育成する、場合によっては新たに雇用する必要もあります。

RPAの概要

生産性向上に欠かせないRPAの概要と、RPAがどのような課題に対して有効なのかを、それぞれ解説します。

RPAで解決できること(ソリューション)

RPAの導入で効率化が可能なものとして、以下のような業務が挙げられます。

 

・帳簿入力
・伝票作成
・ダイレクトメールの発送業務
・経費チェック
・顧客データの管理
・データ入力

 

総務省が発表した事例によると、大手都市銀行では、約20種類の事務処理業務をRPAによって自動化し、年間で8,000時間にあたる作業を削減しています。

また、前述の2018年版「中小企業白書」の事例では、保育士の人材紹介を手がける株式会社ウェルクス(従業員数約260人)は、RPAの活用によって求職者情報を送るFAX送信を自動化し、1件あたり平均10分、1日4時間を要していた作業の削減に成功しています。

 

RPAの3タイプと特徴

企業で導入できるRPAには大きく3タイプがあります。

ここからは、サーバー型、デスクトップ型、そして新たに導入が進んでいるクラウド型を紹介します。

サーバー型

企業のサーバー内で多数のソフトウェアロボットを稼働させ、大量のデータをサーバー内で一括管理するRPAになります。

様々な業務をソフトウェアロボットで自動化できるほか、ソフトウェアロボットの稼働状況を確認することも可能です

後述のデスクトップ型が個別の作業の自動化に適するのに対し、サーバー型は広範囲で横断的なRPAの導入に向いていますが、そのぶん導入コストや運用コストは高めになります。

デスクトップ型

デスクトップ型は、PCのデスクトップ上でソフトウェアロボットを稼働させるRPAです。

サーバー型と異なり、自動化対象の業務を行う特定のPCだけでも導入が可能で、導入コストや運用コストを抑えられます。

全社的なRPA導入の予定がなく、個人・部署レベルでの小規模導入を考えている企業におすすめです。

クラウド型

近年増加傾向にあるクラウド型は、提供企業が管理するクラウドサーバー上でソフトウェアロボットが稼働するタイプで、PCのWebブラウザを通じて作業を自動化できます。

導入コストはサーバー型、デスクトップ型に比べて安く設定されており、簡単に始められるRPAであるため、試験的にRPAを導入してみたいという企業にもおすすめです。

中小企業がRPAを導入するメリット

中小企業がRPAを導入することで得られるメリットとは、具体的にどのようなものでしょうか。

3つの観点から解説します。

コスト削減

定型的な作業を行うために発生していた人件費をはじめとするコストの削減が可能になります。

また、定型業務を行っていた担当者の退職に伴う人員補充などが不要となり、人材採用にかかるコストの削減も期待できます。

自動化による生産性向上

人が定型的な作業を行う場合、ミスが発生する可能性がありますが、RPAであれば作業を24時間365日休まずに、正確に行うことが可能です。

生産性の向上が見込めるほか、ダブルチェックなど作業の確認に掛かっていた時間の削減も可能です。

戦略的な取り組みに注力可能

定型業務をRPAが行うことで、人員を既存事業・サービスの強化や将来的な事業成長を図る取り組みに注力させることが可能になります。

企業価値を高める戦力的な取り組みにリソースを転換することは、新型コロナウイルス感染症の流行のような急激な社会の変化にも対応できる「経営・事業基盤づくり」につながり、成長を求める企業にとって大きなメリットとなるでしょう。

RPA導入の費用対効果を上げるポイント

中小企業がRPAを導入する際のハードルの1つが費用対効果です。

ここでは、導入効果を上げるためのポイントを解説します。

自動化できる業務を洗い出す

RPA導入のポイントは、どの部門のどの作業にRPAを活用すれば最も業務効率を高められるかを、あらかじめ洗い出しておくことです。

部門ごとの業務工程を細かく分析し、自動化によって効率化を図れる部分がどれかを検討します。

スモールスタートで試験的に導入する

まず小規模で始められるRPAを導入しましょう。

その際には、「クラウドサービスを利用している業務から」「1つのPCで管理できる業務から」「専門人材がいなくても運用できる範囲から」「1部門から」「1カ月単位から」など、小さな範囲、短い期間で区切った導入を検討する必要があります。

導入する範囲や期間を決定したうえで、自社に合致するRPAツールの選定を行いましょう。

無料トライアルを活用する

中小企業で活用できるRPAツールやサービスには、無料のトライアル期間が設けられているものがあります。

まず、トライアルを活用し、RPAを実際に試してみましょう。

トライアルの際は、最初から最後まで自動で業務を終了できるか、期待した効果が得られるか、カスタマイズが必要な点があるか、などを検証しましょう。

サポート体制が充実したサービスを選ぶ

中小企業がRPAの導入に踏み切れない理由の1つに、操作やカスタマイズができるIT人材が不足していることが挙げられます。

初めてRPAを導入する場合には、コストや機能面だけでなく、導入後もRPAの運用やカスタマイズの相談を受けられるなど、サポート体制が備わっているサービスを選びましょう。

RPAの導入に活用できる補助金・助成金

中小企業がRPAを導入する際に活用できる補助金・助成金があります。

ここでは、概要や活用条件を紹介します。

IT導入補助金

中小企業や小規模事業者がRPAを導入する際に活用できる代表的な補助金が「IT導入補助金」です。

自社の課題に合ったRPAやIoTなどのITツール導入に役立てることができ、以下の3種類が用意されています。

 

・A型類:30~150万円未満のITツールの導入が対象
・B型類:150~450万円までのITツールの導入が対象
・C型類:新型コロナウイルス感染症が与えた影響に対応する企業が対象(期間限定)

 

「IT導入補助金2020」から、交付の申請に「gBizIDプライムアカウント」が必須となり、申請前に「gBizID」のWebサイトで取得をする必要があります。

また、申請スケジュールが毎年決まっているので、IT導入補助金のWebサイトで確認しておきましょう。

 

(参考:一般社団法人 サービスデザイン推進協議会|IT導入補助金2020

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)

中小企業庁による中小企業や小規模事業者向けの補助金で、生産性向上を目的とした革新的な取り組みに対して交付されるものです。

ものづくり補助金には、「一般型」、「グローバル展開型」、30以上の中小企業に対してイノーベーションを創出するプログラムを提供する「ビジネスモデル構築型」の3種類があります。ここでは一般型、グローバル展開型の内容について紹介します。

 

・一般型
新製品や新サービスの開発、生産プロセスの改善に必要な設備投資及び試作開発の支援を目的とします。

補助金の上限額は1,000万円(下限は100万円)で、補助率は中小企業が2分の1、小規模事業者が3分の2です。

 

・グローバル展開型
海外事業(海外拠点での活動を含む)の拡大・強化等のための設備投資等の支援を目的とします。

補助金の上限額は3,000万円(下限は1,000万円)で、補助率は中小企業が2分の1、小規模事業者が3分の2です。

 

コスト削減だけでなく、さらなる成長を目指してRPAを導入する

メリットの欄で紹介したように、企業がRPAを導入すると、人件費をはじめとするコストの削減、生産性の向上、そして戦略的な取り組みへの注力が可能となります。

これからの変化の時代に対応できる強固な経営・事業基盤をつくるため、自動化できる業務を洗い出したうえで、自社に適したRPAの導入を検討しましょう。

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