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入退室管理をしなければならない理由:導入ポイントや種類などを解説

2021.02.18

OGP:入退室管理をしなければならない理由:導入ポイントや種類などを解説

入退室管理システムとは、人の出入りを制御・管理・記録することで、不法/不正な侵入から守るシステムのことです。大型ビルやオフィス、工場、倉庫、店舗などさまざまな場所で利用されています。近年では、クラウド型の入退室管理システムや人事労務関連業務と連携できるシステムが普及し、活用の幅が広がっています。

今回は中小企業の経営者や総務・労務担当者の方に向けて、入退室管理を行う必要性から入退室管理システムの種類、活用方法までを紹介します。

入退室管理とは

入退室管理をしなければならない理由:導入ポイントや種類などを解説
入退室管理とは「該当箇所への出入りを把握すること」を指します。いつ、誰が、どこに入退室したのかを記録・管理します。オフィスやビル内の特定の場所に出入りする人を制限したり、入退室の記録を残したりすることも入退室管理に含まれます。
例えば、オフィスビルに入館する際に受付で自社や自身の名前を書くことがありませんか? あれも入退室管理の1つと言えます。

入退室管理が必要な理由

入退室管理が必要である理由は目的によってさまざまです。なぜ今重要視されているのか、法律観点も交えながら説明していきます。

敷地への不法侵入を防止する

入退室管理を行う第一の目的として「入室を許可されていない外部の人物の不法侵入を防止する」ことが挙げられます。オフィスを例にとっても、従業員だけではなく、取引先、配送会社、清掃会社、ビル管理会社などさまざまな人物が出入りします。アポイントメントを取っていない人物のオフィス立ち入りを制限できるため、基本的な防犯対策や不要な訪問営業の立ち入り禁止対策にも役立ちます。

外部への情報漏えいを防ぐ

許可されていない人物の立ち入りを制限することで、企業の情報漏えい対策にもなります。また、外部の人物だけではなく、自社内の人が誤って情報漏えいを行ってしまう可能性も考えられます。そのため、出入口だけでなくオフィス内の特定エリアの入室を制限する入退室管理を行うことで二重の情報漏えい対策が可能です。

入退室の記録を残す

氏名(企業名)、入退室時間、入室エリアなど人の出入りの履歴を残しておくことで、いつ、どのエリアに誰が出入りしたのか把握できます。入退室記録は遡って確認できるため、自社オフィス内で盗難や不審物持ち込みなどトラブルが発生した際の特定にも役立ちます。

個人情報保護法の改正による、物理的安全管理措置対策

法律観点からも入退室管理の重要性を説明しましょう。

オフィスでは、従業員や技術、財務、顧客取引などのさまざまな機密情報を扱っているため、何も対策していないと重要な情報資産が漏えいするリスクが発生します。このことから、2015年に個人情報保護法が改正され、個人情報を保有する全ての事業所で「物理的安全管理措置」の対策を講じなければならなくなりました(第2条、第20条)。

中でも、物理的安全管理措置として以下3点を指しており、企業は入退室管理を実施する必要性に迫られることになったのです。

①入退館(室)管理の実施
②盗難等に対する対策
③機器・装置等の物理的な保護

(参照:厚生労働省『個人情報の保護に関する法律に基づく経済産業省ガイドライン素案』)

働き方改革関連法の施行による、労働関連法の改正

2019年から順次、働き方改革関連法が施行されました。例えば、「時間外労働の上限規制」「勤務インターバルの努力義務」といった、従業員の適正な労働時間に関して法律で定められるようになったのです。この決定により、企業はより正確な労働時間の把握を求められるようになりました。そのため、勤怠管理と連携して入退室管理を行うことは重要視されたと言っても過言ではありません。

入退室管理システムの種類と特徴

受付業務のための人員や警備員を配置することなく、低コストで総合的な入退室管理を行えるのが入退室管理システムです。入退室の方法は複数あり、セキュリティのレベルもそれぞれ異なります。入退管理システムで利用される方法をそれぞれ解説します。

暗号認証

オフィスの入り口や特定エリアのドアに設置した機器に暗証番号を入力して入室をする広く普及している入退室管理方法です。

メリット ・エリアごとに設定すれば、より高い安全性が担保可能
・外付けで設置可能なタイプが多い
デメリット ・新型コロナウイルス感染症の接触感染リスクがある
・暗証番号を忘れた際の対応に手間がかかる
・関係者以外に暗証番号が漏れる可能性がある

生体認証

指紋や顔などの生体認証によって入退室を制限したり、入退室履歴を記録する方法です。この他、静脈・網膜・虹彩、掌形なども実用化されています。

メリット ・パスワードや暗証番号を覚えなくとも入退室が可能
・入退室の際のなりすましを高精度で防止できる
・非接触で入退室ができる
デメリット ・他の入退室管理方法と比べて高額なシステムが多い
・事前に指紋や顔をシステムに登録する手間が発生する
・マスクをしたままだと認証されないタイプもある

ICカード

ICカードを専用機器にかざして入退室管理を行う方法です。入退室用のICカードを用意したり、または社員証をそのまま入退室用ICカードとして活用できるケースもあります。

メリット ・管理画面上で権限付与ができ、管理工数削減につながる
・出入りが多い企業では効率的に管理できる
デメリット ・社員のICカードを使い、部外者が入室する危険性
・ICカードを忘れた・紛失した場合に入室できない

スマートフォン認証

スマートフォン本体を専用機器にかざしたり、または無線通信によって入退室ができるタイプです。専用アプリのインストールやQRコードを発行するなどして使用します。

メリット ・従業員のスマートフォンに設定でき、コスト削減になる
デメリット ・端末を忘れた・紛失した際に対応が必要
・生体認証に比べるとセキュリティ面で劣る可能性

入退室管理システムを導入するメリット

入退室管理システムを活用して入退室管理を行うメリットを解説します。

不法侵入の防止はもちろん、共連れ対策にも有効

入退管理システムではオフィスに入室できる人物を予め制限でき、許可されていない人物はドアの解錠ができません。警備員の配置や防犯カメラの設置だけでは防げない不法侵入の危険を未然に防止できます。

また、カードキーや暗証番号でのドアを解錠した人の後に付いてオフィス内に入る「共連れ」による入退出は、以下のような機能を活用することで防止できます。

・生体認証による入退室管理システムの採用
・入退室管理システムと連動したゲートを設置する
・監視カメラと入退室管理システムの連携
・入室記録がないと、退出できない機能を設定(アンチパスバック)

ゾーンセキュリティ強化で、機密情報を安全に管理

入退室管理システムは、セキュリティレベルが高いエリアには職位が上の社員や専門職社員しか入室を許可しないといったゾーンセキュリティを強化する設定も可能です。機密情報を取り扱う企業や技術開発/研究を行う企業にとっては、非常に有効です。

詳しくは『オフィスセキュリティとは?入退室管理システムやゾーンセキュリティを解説』もご覧ください。

物理鍵をなくすことで、管理工数を削減できる

入退室管理システムの導入によってオフィスや施設の鍵管理が不要となり、鍵の紛失や締め忘れの心配がなくなります。朝早くオフィスに出勤して解錠し、全員が退勤した後施錠をする「鍵当番」を設ける必要もなく、入退室の利便性が高まります。

(参照:『会社の鍵の管理方法とは・・・鍵当番をなくし、紛失や閉め忘れを防ぐ』)

勤怠管理システムとの連携で、労働時間の見直しにも

入退室管理システムと勤怠管理システムと連動させることで、タイムカードや勤怠管理システム単独での管理よりも厳密な労働時間管理が可能になります。「実際の勤務時間と、入退室の時間に大きな隔たりがある」など、サービス残業の発見につながることもあり、働き方改革の推進につながることもメリットの1つでしょう。また、テレワーク推奨下において、誰が会社に出社しているのかを把握することも可能です。

取引先からの信頼獲得につながる

近年、情報漏えいの観点から、PマークやISMS認証の取得が企業との取引条件となっているケースが増えてきています。PマークやISMS取得には「適切な入退室管理」「過去数ヶ月分の入退室履歴」が不可欠です。入退室管理システムを導入することで、結果他社からのセキュリティに対する信頼度がアップすることが期待できます。

また、情報セキュリティ対策が不十分な中小企業を狙って、サプライチェーンの下位にある企業からサプライチェーン上位の企業の情報が漏えいするリスクが高まっています。入退室管理システムで記録・管理することで、機密情報やデータの持ち出しを狙う不審者の入退出を未然に防げます。同時に、内部の人からの不正なデータの持ち出しの防止にも効果を発揮すると言えるでしょう。

(参照:『【中小企業向け】いまサプライチェーンに求められるセキュリティ対策とは』)

入退室管理システムの活用例

入退室管理システムの効果的な活用方法、他システムとの連携方法を紹介します。
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入退室ログによって正確な在社時間に基づく勤怠管理/労務管理を行う

勤怠管理システム上で打刻した労働時間と、実際にオフィスに入退室した記録から分かる在社時間を照らし合わせることで、より正確な労働時間の把握が可能です。打刻によって記録された労働時間と入退室ログによる在社時間に差がある場合、その時間を「乖離時間」と呼びます。乖離時間が大きいと企業は従業員にサービス残業をさせていると疑われる可能性があり法律違反のリスクを招く恐れがあります。
入退室ログにより、労働時間と在社時間の乖離が起きている理由をチェックし、正確な労働時間把握を行うことで不適切なサービス残業防止にも役立ちます。

防犯カメラ連動により、セキュリティをさらに強化

入退室管理システムと防犯カメラを連動させることで、カードキーや暗証番号式での入退室では防げなかった共連れや不法侵入も防止できるセキュリティ対策が可能になります。不審な入退室記録があった際はログと防犯カメラの記録を照らし合わせることで、侵入者の特定にも活用できます。

非接触型の入退室管理システムで感染リスクを減らす

新型コロナウイルス感染症の接触感染のリスクや、ドアノブなどの入退室設備を都度消毒する手間を削減するためには非接触型の入退室管理システムが効果的です。生体認証で入退室管理を行うシステムでは非接触での入退室が可能になるだけでなく、自動検温システムと連動したタイプもあります。これらを連携すれば、オフィス内の感染症対策にも効果を発揮します。

入退室管理システムによってセキュリティ強化と業務効率化を促進

入退室管理システムを導入することによって、許可されていない不正な立ち入りを防止するだけでなく、情報漏えいに対しても入退室ログや本人認証の面から多角的な対策が可能になります。また、取得した入退室記録は、セキュリティ強化だけでなく、勤怠管理システムをはじめとする各種システムと連動させることで自社の課題解決や業務効率化にも活用可能です。

「設備投資に高額な費用がかけられない」という中小企業向けにも、設置が容易で低コストのシステムがリリースされています。自社は何を目的にするのか、それを解決するためのシステムは何かを明確にし、入退室の認証方法やシステム連動の有無を確認した上で自社に合った入退室管理システムの導入をお勧めします。

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