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【職場クラスター対策①】飛沫感染を防ぐオフィスの仕切り方とは(8/11追記)

2020.08.11

(8/11 Update)
新型コロナウイルス感染症の新規感染者数の全国的な増加傾向を受け、厚生労働省が、職場内クラスターの要因分析などを踏まえた「職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト」の改訂版を8月7日付で公開しました。

本記事の内容と併せて、オフィスでの感染対策にご活用ください。

 

 


(6/24 Update)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染リスクを防ぐため、人が比較的密集しやすい企業のオフィス空間では飛沫対策が求められています。

具体的には“対面での会話を避ける”、“もし対面での業務が発生する場合はオフィスに仕切りを設置する”などの措置をとることが求められています。

オフィス空間やデスクの間を仕切る方法にはどんなものがあり、設置にはどのくらいのコストや工期がかかるのでしょうか。

 

今回はすぐ実施できる簡易的な方法から、工事を要する本格的な方法まで、仕切りを用いたオフィスの飛沫対策について解説します。

オフィスで飛沫対策が必要な背景

仕切りを利用したオフィスの飛沫対策について説明しています。
新型コロナウイルス感染症の感染リスクを抑えるためには、人が密集しやすいオフィスでの飛沫感染対策が重要です。

その理由と対策のための考え方を紹介します。

ウイルスの感染は主に「飛沫感染」「接触感染」の2種類

オフィス空間はウイルスの飛沫感染が起きる条件を満たした環境です。

 

新型コロナウイルス感染症は、「飛沫感染」や「接触感染」で感染するとされています。

感染者や感染者が触れたものとの接触により感染するのが「接触感染」、感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)に含まれるウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染するのが「飛沫感染」です。

ドアを閉め切った空間で、近距離で多くの人と会話をするオフィス環境は、咳やくしゃみなどの症状がなくても感染を拡大させるリスクがあると指摘されています。

 

WHO(世界保健機関)の報告によると、5分間の会話で飛ぶ飛沫は1回の咳と同じくらい(約3,000個)とされています。通常の業務をしているだけでも、オフォス内は感染リスクが極めて高い空間であると言えるでしょう。

(出典:厚生労働省|問2 新型コロナウイルス感染症にはどのように感染しますか

専門家会議が提言した飛沫対策の例

飛沫感染を防ぐ対策として、専門家会議は人と人が対面する際は仕切りを設置することを推奨しています。具体的には「人と人が対面する場所は、アクリル板・透明ビニールカーテンなどで遮蔽する」という対策です。

 

顧客との対面が必須な受付業務やコンビニ、スーパーなどの小売店ではすでに多くの場所で透明なアクリル板やビニールカーテンが使用されています。人が密集しやすいオフィス環境においても同様の考え方で飛沫対策を実施する必要があるでしょう。

飛沫対策が可能なオフィスの仕切り方を考える

デスクを配置して業務を行う一般的なオフィスで実施可能な飛沫対策として考えられるのが、デスクの間やオフィスの空間を仕切る方法です。

実際に何もないところからオフィスを仕切る際は、予算と工事の有無を念頭に置いて検討する必要があります。

予算をかけない仕切り方

対策に割ける予算の余裕がなく工事ができない場合は、まずは必要最低限の予算でオフィスやデスクを仕切る方法を考えます。

考えられるのは以下の対策です。

 

・デスクとデスクの間にパーテーションを設置する
・対面型のレイアウトの場合は、向かいのデスクとの間に安価なアクリルパーテーションを設置する
・家具の配置を工夫してオフィスを区切る

 

パーテーションや家具でデスクの間やオフィス空間を区切る場合、コストは少なく施工時間もほとんどかかりません。アクリルのパーテーションだけなら1枚数千円から購入が可能で、レイアウトを変えればすぐに飛沫対策が可能となります。

本格的な工事を伴う仕切り方

飛沫対策も兼ねて本格的なレイアウト変更を検討する場合は、以下の2つの方法があります。

 

・施工型パーテーション
・造作壁

 

デザイン性を考慮したレイアウトの変更ができ、防音にも対応できますが、数万円〜の予算と工期の見積もりが必要になります。

 

【ウィズコロナ・アフターコロナ時代のオフィスレイアウト】については、詳しくはこちらの記事をご参照ください。

オフィスの飛沫対策①:工事なしで可能なオフィスの仕切り方

工事不要で、設置に時間がかからないオフィスの仕切り方を4つ具体的に解説します。

パーテーションの設置

オフィス空間を簡易的に仕切り、レイアウト変更も可能にするのがパーテーションの設置です。大掛かりな工事も必要なく、購入後の設置に時間もかかりません。また、撤去も簡単です。

 

パーテーションの高さは120cm~180cm前後で、目的別に高さを選択します。120cm前後の高さは座った時の目線と同程度で、デスク作業の個別空間の仕切りに用い、180cm前後の高さはオフォス空間の一部を完全に仕切りたい場合などに使用します。

 

120cm前後のパーテーションを複数使用し、1つのオフィス空間に半個室のようなデスクスペースを複数作ることも可能ですが、空間を完全に仕切ることはできないため防音効果はほとんどありません。

卓上にアクリルパーテーションの設置

オフィスをパーテーションで仕切っても、ミーティングや商談など対面での会話や応対が必要な業務では、飛沫感染のリスクが生じます。その際はデスクの正面や左右に設置できるアクリルのパーテーションを別途設置することを検討しましょう。

 

透明なアクリルであれば、相手の顔を見ながら面談や商談、会話を行うことができます。パーテーションの高さは50cm前後で、1枚あたりの料金は数千円〜です。

オフィス家具の活用

もともとオフィスにある家具を仕切りに活用して、レイアウトを変更することも可能です。新たに家具を購入しないのであれば追加の費用もかかりません。

しかし、家具は仕切ることを目的とした形状ではないものが多くあるので、より安全な飛沫対策を実施するためには、パーテーションも併用した方が良いでしょう。

身近なものでデスクを仕切る「鳥取型オフィスシステム」

低コストで実施できるオフィスの飛沫対策として、鳥取県庁が考案した「鳥取型オフィスシステム」が注目されています。「3密(密閉・密接・密集)」を避け、オフィスで導入可能な工夫を徹底することで、感染症に対する従業員の意識改革も同時に期待できます。

 

鳥取県は、具体的なレイアウト例として

 

・人と人が対面で向き合わず、執務机が同じ方向を向く配置(教室形式)
・机の間に間仕切り(ロッカー、段ボール、透明ビニールカーテンなど)を配置(段ボール形式)
・部署や担当の職員同士の距離を離して執務机を配置(拡散形式) など

(出典:鳥取県|「鳥取型オフィスシステム」)

 

を挙げています。

 

身体的距離を確保するためにロッカーで席を仕切り、飛沫対策のため段ボールの仕切りをデスク正面に設置するなど、身近なものを活用しています。早ければその日のうちにレイアウト変更ができ、新たな備品購入がほとんど必要ないのが特徴です。

オフィス飛沫対策②:工事が必要なオフィスの仕切り方

工事が必要で、大幅なレイアウト変更を伴うオフィスの仕切り方の特徴を紹介します。

施工型パーテーション

施工型パーテーションはオフィスの仕切り方として最も一般的な方法です。デザインの自由度もあり、素材の選択によっては防音性を高めることもできます。

施工型パーテーションはパーテーションの費用の他に運搬・搬入費、施工費が発生します。また、素材によっては値段を抑えることも可能です。大規模なレイアウト変更がなければ、工期は平均で数日と短期間で済みます。

 

施工型パーテーションには素材別に主にスチールパーテーション、アルミパーテーション、ガラスパーテーションの3種類があります。

最もよく使われるのがスチールパーテーションで、遮音性の高さが特徴です。アルミパーテーションは比較的安価、ガラスパーテーションは素材を生かしたデザイン性に優れていることがそれぞれ特徴です。

 

また、パーテーションや壁で仕切った空間で対面の業務を想定している場合は、飛沫対策として別途卓上型のアクリルパーテーションの購入を検討した方が良いでしょう。3密を避けるための定期的な換気なども必要です。

造作壁

オフィスに壁面を作って空間を仕切る方法です。デザインの自由度が高く、企業ごとの好みに合わせて壁面の素材や塗装の方法にもこだわることもできます。また、防音に優れた素材を使うことも可能です。

 

オーダーメイドで作ることになるため、他の方法と比べると費用は高額になりやすく、工期もかかります。

単なる感染症対策にとどまらず、これを機に追加の会議室や第二執務室を作りたい、あるいはエントランスを刷新したいという企業におすすめです。

施工型パーテーションと同じく、飛沫対策を万全にするには、別途卓上型のアクリルパーテーションなどの購入も検討しましょう。

オフィスの仕切り工事を行う前に確認すべき2つのポイント

施工型パーテーション、造作壁の工事を始める前に確認が必要な注意点2つを具体的に解説します。

 

・消防法への抵触

施工型パーテーションや造作壁の仕切りを選択する際は、煙感知器、熱感知器、スプリンクラー、非常灯などの設置が必要です。

「施工型パーテーションを設置して個室を作った」、または「造作壁で会議室用の空間を作った」という場合、1つの個室としてカウントされるため、消防法が適用されます。

特にスプリンクラーの位置は、正常に機能させるための慎重な検討が必要です。消防設備士による点検なども事前に想定しておきましょう。

 

・天井の確認

天井のタイプによって工事の工期や費用が変動するため、事前に自社オフィスの天井タイプを確認しておきましょう。

天井の種類には、天井設備の変更が容易なグリッド型システム天井、ライン型システム天井か、天上の補修作業が必要な従来工法天井の3タイプがあります。

仕切る目的とコストを考慮したオフィス空間作りをしよう

企業によって新型コロナウイルス感染症の飛沫対策にかけられる予算は異なります。

現状のオフィスを維持しながら低コストで飛沫対策をしたいという企業には「鳥取型オフィスシステム」やパーテンションを設置する仕切り方が有効です。大きなレイアウト変更を見込んだ対策をしたい企業には、パーテーション設置と併用しながら工事の計画を立てることをおすすめします。

長期的な感染症対策のあり方を見据え、自社の目的と予算にマッチしたオフィスの仕切り方を検討しましょう。

 

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