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企業による外国人雇用が増えた背景とは?採用のメリットや注意点を紹介

2020.04.22

少子高齢化が進む日本で、労働力の確保は企業の大きな課題の1つとなっています。女性の社会進出やシニア採用で労働力は増えているものの、15歳以上65歳未満の生産年齢人口が減少し続けていることは変わりません。

一方で、日本における外国人労働者の数は年々、加速度的に増えており、外国人雇用が労働力不足の解消につながる1つの可能性を示していると言えるでしょう。

本記事では、外国人雇用の背景や現状、メリット・デメリットについてご紹介します。

日本の企業における外国人雇用

企業による外国人雇用が増加している背景や採用のメリット・注意点を紹介しています。
少子高齢化による生産年齢人口の減少に伴い、さまざまな人材の採用・活用が求められています。

パーソル総合研究所と中央大学が発表した「労働市場の未来推計 2030」によると、2017年に121万人だった人手不足(労働供給 - 労働需要)は、2030年には644万人へと拡大すると予測されています。

さらに、総務省の調査によれば、生産年齢人口は1995年をピークに減少に転じており、2017年から2030年にかけては13年間で約600〜800万人ほどが減少すると予測されています。

 

このような予測からもわかる通り、労働力の確保は急務であり、企業は減少し続ける生産年齢人口層に採用を限るのではなく、その対象を広げる必要があるでしょう。

そして、国内の生産年齢人口が減少の一途をたどると予測される状況では、外国人雇用が労働力の確保という課題を解決する有力な方法の1つになると考えられます。

企業による外国人雇用の現状

実際、日本で就労する外国人労働者は増加しています。

内閣府の発表によると、外国人労働者数は2010年から2012年までは65〜68万人程度で推移していましたが、以後急速に増加し、2018年には146万人に上っています。

企業による外国人雇用が増えている背景

外国人労働者の増加の背景には、日本政府が外国人留学生の日本企業への就職支援を強化するなど、高度外国人材の受け入れを促進していることが挙げられます。

実際に内閣府のデータを見ると、2012年から2017年にかけて、留学生による「技能実習」や「資格外活動」(いわゆるアルバイトなど)が31.1万人(53%)増加し、「専門的・技術的分野」の在留資格を持つ外国人労働者も11.4万人(19%)増加しています。

 

なお、総務省の「労働力調査」では2018年時点で外国人労働者が就業者全体に占める割合は2.2%でしたが、パーソル総合研究所発表の「外国人雇用に関する企業の意識・実態調査」によると、すでに外国人を雇用している企業の7割が、外国人雇用を「増やしていく予定」と回答しています。

このデータからも、外国人を雇用する企業の数が増えれば、外国人労働者数はさらに増加すると考えられます。

 

すでに人手不足で外国人雇用が増えている介護やIT業界だけでなく、今後はそのほかの多くの業界でも外国人の雇用が必要になる/増加することが予想されます。

競争が激化する前に、外国人の採用や人材定着のノウハウを蓄積しておくことは労働力の確保の面で企業の強みになるのではないでしょうか。

企業が外国人雇用を行うメリット

外国人を雇用するメリットには、少子高齢化が進み、生産年齢人口が減少し続ける中で若く優秀な人材や労働力が確保できるだけでなく、ダイバーシティの推進、さらにインバウンド対応や海外進出時の戦力になることなども挙げられます。

以下で具体的に見ていきましょう。

企業が外国人雇用を行うメリット①:労働力不足の解消

外国人採用によって、生産年齢人口の減少で深刻化する労働力不足の一部を補うことができるでしょう。

企業が外国人雇用を行うメリット②:若く優秀な人材を確保する

「最も習得が難しい言語」に挙げられる日本語を学び、かつ言語や文化の異なる他国で働きたいという人は、優秀でバイタリティのある人材である可能性が高いと考えられます。

労働意欲が高く優秀な外国人労働者の採用は、日本人社員への刺激になることも期待できます。

企業が外国人雇用を行うメリット③:ダイバーシティの推進

さまざまな国籍を持つ外国人労働者を採用することは、ダイバーシティを推進する企業としてイメージの向上につながります。

さらに、文化的背景の異なる人材が増えることで、これまで社内では出なかった新しいアイデアが生まれる可能性もあるでしょう。

企業が外国人雇用を行うメリット④:インバウンド対応や海外進出時の戦力

増え続ける訪日外国人観光客や日本で暮らす在留外国人(インバウンド)に対応するため、特に小売業や不動産業などで、日本語以外でのコミュニケーションができる外国人を雇用する企業が増えています。

反対に、企業の海外進出時などのアウトバウンド対応にも外国人の雇用は有用です。現地の言語や文化、そして商習慣に詳しい人材を雇うことができれば大きな戦力となるでしょう。

企業が外国人雇用を行うデメリット

外国人雇用にはたくさんのメリットがある一方で、コミュニケーションが取りづらい、日本人と比べて事務手続きが煩雑になりやすいというデメリットも考えられます。

企業が外国人雇用を行うデメリット①:コミュニケーションの壁

言語や文化の違いがコミュニケーションを阻む可能性があります。

日本人同士なら「空気を読んで」伝わったことが、外国人労働者との間ではきちんと言葉にしなければ伝わらないケースも多くなるでしょう。

また、日本では特に問題にならないような振る舞いや行為であっても、国によっては失礼な行為であることもあります。そういった文化の相互理解も必要になってくるでしょう。

企業が外国人雇用を行うデメリット②:事務手続きが煩雑

在留資格の確認やビザの手続き、労働条件を正確に伝えて雇用契約を結ぶなど、日本人と比べて就労の手続きが煩雑になります。

違法就労にならないよう、企業側も在留資格の内容と有効期限をきちんと確認するなど抜け漏れがないよう手続きをする必要があります。

企業が外国人を雇用するにあたっての注意点

労働基準法や健康保険法などの労働関係法令や社会保険関係法令は、外国人にも日本人と同等に適用され、賃金や労働時間などの労働条件面での国籍による差別は禁止されています。

外国人を雇用する際は、関係法令の内容や労働条件について本人に分かりやすい説明書を用意するなどをして、理解を促進するための配慮を行いましょう。

なお、厚生労働省は外国人労働者を常時10人以上雇用する企業には、人事担当者等を雇用労務責任者として選任することを求めています。

 

実際に外国人を雇用する際の雇用契約書の作成方法や労務管理上の留意点、雇用保険・社会保険の手続きについては、こちらの記事をご参照ください。

外国人の雇用は、企業の労働力や人材確保につながる

日本の労働力不足は深刻化しており、前述の「労働市場の未来推計 2030」にあるように、労働供給から労働需要を引いた“人手不足”は2030年には2017年の5倍以上になると見込まれています。

しかし、外国人雇用に関する規制が緩和されたものの、外国人労働者が就業者全体に占める割合は2018年時点で2.2%とまだまだ少ないのが現状です。

さまざまな国籍を持つ外国人労働者を採用することは、ダイバーシティの推進にもつながります。文化やライフスタイルの違いなどをよく理解し、外国人雇用を検討してみてはいかがでしょうか。

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