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コロナウイルス対策に!時間外労働等改善助成金の特例コースを解説

2020.03.13

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。状況は刻一刻と変化し、企業活動に与える影響も甚大なものとなっています。

企業ができる新型コロナウイルス感染症対策としては、出勤を最小限にして感染を避けるためにテレワークを導入する、風邪などの症状がある場合や休校中の子どもの世話をする場合に、従業員が安心して休めるよう特別休暇を導入するなどが考えられます。

これらの取り組みに対しては、厚生労働省が、今年度の申請の受付が終了していた時間外労働等改善助成金(テレワークコース、職場意識改善コース)に特例として新たなコースを設けており、3月9日より申請の受付を開始しています。

 

本記事では、時間外労働等改善助成金の特例コースである、「新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース」と「職場意識改善特例コース」の概要や申請方法、支給額などについて紹介します。

時間外労働等改善助成金とは

時間外労働等改善助成金の特例コースを解説します。
時間外労働等改善助成金は、厚生労働省が所管する雇用・労働分野の助成金のひとつです。

令和元年度の時間外労働等改善助成金には、時間外労働上限設定コース、勤務間インターバル導入コース、職場意識改善コース、団体推進コース、テレワークコースの5つのコースがありました(令和2年度については、働き方改革推進支援助成金への名称変更が予定されています)。

各コースとも今年度の申請については受付を終了していましたが、今回の新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として、新型コロナウイルス感染症対策のための「テレワークコース」と「職場意識改善特例コース」が新たに設けられ、申請の受付が開始されました。

 

次からは、新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコースと職場意識改善特例コース、それぞれの概要や申請方法、支給額などについて紹介します。

新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース

新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコースは、新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークの新規導入に取り組む中小企業を支援する助成金です。

対象事業主は、労災保険の適用事業主で、新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新規で導入する(試行的に導入している場合も含む)中小企業事業主です。

 

上記対象事業主が、令和2年2月17日~5月31日の期間に助成対象となる取り組み(※1)を行い、テレワークを新規に導入、労働者1名以上がテレワークを実施した場合に、助成対象となる取り組みにかかった経費の一部が助成されます。

※1 助成対象となる取り組み
①テレワーク用通信機器(※2)の導入・運用
②就業規則・労使協定等の作成・変更
③労務管理担当者に対する研修
④労働者に対する研修、周知・啓発
⑤外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング

※2 Web会議用の機器、社内のパソコンを遠隔操作するための機器・ソフトウェア、保守サポートの導入、クラウドサービスの導入、サテライトオフィス等の利用料などを対象とし、パソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用は対象となりません。

 

助成金の支給額については、助成対象となる取り組みにかかった経費のうち対象経費(※3)の1/2(1企業100万円を上限)が助成されます。

※3 対象経費
謝金、旅費、借損料、会議費、雑役務費、印刷製本費、備品費、機械装置等購入費、委託費

 

申請方法については、以下のとおりです。
申請書の提出・お問い合わせ先は、テレワーク相談センター(https://www.tw-sodan.jp/)となります。

①事業実施計画書等を添付した交付申請書を提出(5月29日(金)締切)→交付決定
特例として交付申請書の事後提出が可能となっており、2月17日以降交付決定前の取り組みも、要件に該当する場合は助成対象となります。

②これから取り組みを実施する場合は、提出した計画に沿って取り組みを実施

③事業実施期間終了後、支給申請書を提出(7月15日(水)締切)→支給決定→助成金支給

職場意識改善特例コース

職場意識改善特例コースは、新型コロナウイルス感染症対策として特別休暇の制度導入に取り組む中小企業を支援する助成金です。

対象事業主は、労災保険の適用事業主で、新型コロナウイルス感染症対策として特別休暇の規定を新たに整備する中小企業事業主です。

 

上記対象事業主が、令和2年2月17日~3月25日の期間に支給対象となる取り組み(※4)を行い、特別休暇の規定を整備し、必要な手続きを経て就業規則が施行された場合に、支給対象となる取り組みにかかった経費の一部が助成されます。

※4 支給対象となる取り組み
①就業規則等の作成・変更
②外部専門家によるコンサルティング
③労務管理担当者・労働者に対する研修
④人材確保に向けた取り組み
⑤労務管理用機器の導入・更新
⑥労働能率の増進に資する設備の導入・更新

(研修には業務研修も含む。原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用は対象外)

 

助成金の支給額については、支給対象となる取り組みにかかった経費の3/4(※5)(1企業50万円を上限)が助成されます。

※5 常時使用労働者数30名以下かつ、支給対象となる取り組みの⑤・⑥を実施する場合で、その費用が30万円を超えるときは4/5

 

申請方法については、以下のとおりです。申請書の提出・お問い合わせ先は、各都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)となります。

①特別休暇の整備、支給対象となる取り組みの実施
特例として交付申請書の事後提出が可能となっており、2月17日以降交付決定前の取り組みも、要件に該当する場合は助成対象となります。

②交付申請書を提出(3月13日(金)締切)→交付決定

③事業終了後、支給申請書を提出(3月25日(水)締切)→支給決定→助成金支給

 

ただし、3月14日以降に交付申請をしたものについても、4月以降に交付決定を行うとしています(3月13日以前に交付申請をしたものについても、4月以降の交付決定となる場合があります)。

また、令和2年2月17日~5月31日の期間の取り組みについては、令和2年4月以降に申請の受付を開始する働き方改革推進支援助成金でも助成を行う予定ともしています。上記の締め切りに間に合わない場合も、助成金の対象となるかどうか管轄の労働局に確認すると良いでしょう。

新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金もチェック

新型コロナウイルス感染症対策関連の助成金としては、他にも「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金」の新設が公表されています。

これは、新型コロナウイルス感染症に関する対応として臨時休業等をした小学校等に通う子どもなどの世話を行う労働者に対し、事業主が年次有給休暇とは別に有給(賃金全額支給)の休暇を取得させた場合、令和2年2月27日~3月31日の期間の休暇中に支払った賃金相当額の全額(1日1人当たり8,330円を上限)を支給するというものです。

申請期間や手続きなどは今後、決定・公表されますので、今後も動向を注視していきましょう。

(執筆: 社会保険労務士 水間 聡子)

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