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メリットは社員の気付きと納得感!人事評価制度「360度評価」とは

2019.12.13

人事担当者を悩ませる仕事の1つは、社員の評価制度の設計や運用ではないでしょうか。

日本の企業では上司が部下を評価する「垂直的評価」が評価制度の主流となっています。しかし、垂直的評価は評価者によって結果に違いが出る恐れがあり、評価対象者の納得を得られないケースも生じます。
また近年は、特に中小企業やベンチャー企業で、プレイングマネージャーとしての管理職が増加傾向にあり、すべての部下に細かく目を配るということが従来より困難になっています。

そこで近年、企業による導入が増えている評価制度が「360度評価」です。
こちらの記事では、360度評価の目的や、メリット・デメリットについてご紹介します。

人事評価制度「360度評価」とは

360度評価のメリット・デメリット をご紹介します。

 

まずは360度評価の定義や導入目的をご紹介します。

360度評価の定義

360度評価とは、上司だけでなく、同僚や部下といった評価対象者との関わり方が異なる評価者が、対象者の業務内容を評価する制度のことです。

360度評価の導入目的

360度評価には、「給与査定」を目的とした評価と「人材育成」を目的とした評価の2つの側面があります。どう使うかによって運用方法や評価表の内容が異なるため、導入時には目的を明確にする必要があります。

例えば、「昇給・昇格審査」を目的にする場合は、評価する側の匿名性の確保に十分注意した運用方法が求められます。一方、「人材育成」を目的とした場合は、評価対象者の組織内での長所や短所を把握しやすいよう、フィードバックシートのコメント欄の工夫などが必要です。

360度評価のメリット

360度評価の定義や導入目的を確認いただいたところで、制度を導入した際のメリットをご紹介していきます。

360度評価のメリット①:人事評価への納得感が高まる

どのような人事評価でも、公平であることは大前提ですが、評価する人と評価される人の個人的な相性など感情的な要因が評価内容に少なからず影響することが考えられます。

一方で、360度評価では評価する社員が1人ではないことから、より客観的な評価が可能となります。

また、プレイングマネージャーが増加するなか、コミュニケーションが十分に取れていない上司からの評価結果に、部下が不満を抱くといったケースを防ぐことも期待されます。

人事評価への不満が、他社への転職を考える理由の一つに挙げられることも少なくありません。人事評価への不満を減らすことは、企業の人材流失を防ぐためにも重要なことといえるでしょう。

360度評価のメリット②:マネジメント能力の強化

360度評価においては、部下からの評価を軸に管理職の行動評価やマネジメント能力を確認することもできます。管理職が組織に適したマネジメントを行うためにも、多方面からの目を通して自身を評価してもらい、改善すべき点を確認することは非常に有益です。

また評価する側の部下にとっても上司を評価する時間は、将来的に自分が管理職になるための行動指標について考える良い機会になるでしょう。

360度評価のデメリット

上記のようなメリットがある一方で、デメリットも存在します。

360度評価のデメリット①:主観が評価に影響する可能性

評価目的や評価項目への十分な理解が得られないまま対象者を評価をした場合、主観で判断してしまう評価者が出る可能性があります。

このような客観性を欠いた評価をなくすために、全社員が適切な評価スキルやマインドを持てるよう、360度評価を導入する目的や評価方法の詳細について、皆が深く理解するまで説明をする必要があります。つまり、人事担当者による事前準備が必要不可欠になります。

360度評価のデメリット②:談合行為が発生する恐れ

ここでいう談合とは、評価者と評価対象者同士が話し合って、実際の業務内容とは異なる評価をお互いに付け合うことです。
また、評価を下げたくないという忖度の気持ちが働き、上司から自身の評価者である部下に対して適切な指導が行われないといったことが発生する可能性も考えられます。

これでは、人事評価そのものが無意味なものとなってしまいます。

このような事態を防ぐためにも、やはり事前研修が重要になります。デメリットの部分を研修などで補い、全社員が評価制度の意義と重要性を理解することができれば、社員一人ひとりのパフォーマンスや会社に対する満足度が高まり、安定した企業経営が実現できることでしょう。

360度評価のメリットを最大限に発揮し、どの角度から見ても選ばれる会社に

ここまで、360度評価の目的や、メリット・デメリットを見てきました。

360度評価を適切に運用するためには、全社員の評価スキルやマインドの習得が欠かせず、人事担当者による事前の研修や説明が重要となります。全社員の理解を得て、デメリットを極力なくしたうえで導入し、360度評価のメリットを最大限享受しましょう。

様々な立場にある複数の人から評価をされることで、若手社員から管理職まで、どのポジションにいる人も気付きを得られます。また人事評価に対する納得感を持てることで人材流出の抑止にもなります。

360度評価がもたらす「気付き」と「納得感」で社員の業務パフォーマンスが上がれば、会社の成長にもつながります。会社が成長をして利益が拡大すれば、社員の報酬アップにつなげることもでき、さらなる満足感を与えられるでしょう。

人材が流動的な昨今の労働市場で、360度、どの角度から見ても選ばれるような会社になるため、自社の人事評価制度を見直してみてはいかがでしょうか。

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